三越伊勢丹の冬休み制度

大手デパートの三越が、来年以降正月三が日の営業休みとし、新年の初売りを1月4日に遅らせることを決めたそうだ。従業員の正月休みを確保することが目的で、現在休業日は年間で5日程度だが、いずれ週1日の休業を目指している。
デパートはバブル崩壊後、売り上げを増やすため定休日を廃止、さらに営業時間を延長して初売りを2日からと前倒しにしてきた。今回の三越伊勢丹の決断はこの流れに逆行している。
経済ジャーナリストの福山清人氏はこう話す。
「人手不足が最大の理由でしょう。三越伊勢丹の大西洋社長も労働環境を改善しないと人材は集まらないと新聞のインタビューに答えています。労働人口が激減し、職場環境を良くしないと優秀な人材が集まらない。おそらく5年後10年後のことも考えているのではないか。いまのうちに人を確保しないと将来人口減が進みもっと人材確保が難しくなる。もちろん費用対効果もあると思います。夜遅くまで営業したり、正月三が日に初売りをしてもさほど利益は上がらないのでしょう。この先高齢化が進むといかに丁寧なサービスを提供できるかが競争力になっていく。従業員を疲弊させずサービスの質を高めていくつもりなのだと思います。」
人手不足に悩まされているのはデパートだけではない、外食産業やアパレルも同じである。牛丼チェーンが24時間営業を次々にやめているのも働き手がいないからであり、ユニクロは人材確保のために「週休3日制度」を導入している。
福山氏は「メーカーが日本国内に工場を建設しようとしないのも、5年後10年後工場で働く工員の確保が難しくなると心配しているのも一因です。それほど労働者不足は深刻になりつつあります」と続けた。
年中無休24時間営業であるには、従業員人数と就業時間がカギになる。今年は三が日があけると一般企業は即仕事始めだったため、そうなると集客は見込めないのではないだろうか。